ゲイとして生きている平凡な男

ゲイの方、ゲイに興味のある男性に読んで欲しいと思ってブログをはじめました。

プロポーズから始まる第一章

こんばんは。エゾマルです。

 

前にもどこかで書いたかもしれませんが、過去に女性と付き合ったことがあります。

ゲイかもしれない。

気の迷いかもしれない。

そんな風に揺れ動いていた時。

 

社会人になって間もない頃。

凄く仲の良い同級生男子のことがずっと気になっていた。

親友と呼んでも差し支えないくらい、ずっと一緒にいた彼。

卒業してからも、ずっと友達でいたかったから、気持ちを封印しようと思っていた。

 

そんなとき、同級生の女子に告白された。

それまで女子と付き合ったことがなかったので、女を知ったらそっちの方がいいって思うはず。

その子ともずっと友達で良く知っていたから、嫌いじゃなかったのもあって付き合ってみることにした。

 

でも、いざ付き合ってみると、社会人一年生で仕事に必死だったのもあり、毎日の電話も週末のデートも凄く負担に感じた。

性的欲求もまったく湧かず、それどころか色々面倒くさくなってしまい、数か月で別れた。

 

その後はしばらく、仕事に専念することにした。

職場の環境や同期の仲間にも恵まれ、仕事が楽しくて恋愛なんてそっちのけだった。

そんな仕事でも、若い頃はいろいろ思うところがあり、やがて転職した。

 

新しい仕事も地に足が付いたと感じた頃、20代後半。

大人になり、お金も自由になり、やりたいことは何でもできると思っていた頃。

好きだった同級生の彼とも疎遠になり、ネットでゲイの人のブログや掲示板を見つけては読んだりしていたが、親が望むような生活をしないといけないような、妙な強迫観念にとらわれていた。

 

「結婚して家庭を持って一人前」

 

そんな風に言われていたとき、また女子と付き合うチャンスが来た。

年上の彼女。

デートも楽しかったし、良いところも、そうじゃないところも、お互いに認め合った。

人として、好きだと思った。

でも、やっぱり性的魅力は感じられなかった。

いい年をした大人の男女だったが、セックスレスのまま1年が過ぎた。

 

年上の彼女は30代。

結婚、そして出産というタイムリミットがある彼女から、とうとうプロポーズされた。

ついに来てしまった、と思った。

 

運命の分かれ道。

Yesと言えば、親が望む子供の幸せルートに入れる。

 

そう、親の望み。

 

その道は、自分にとっての幸せなのか?

 

凄い勢いで頭の中を未来像が駆け巡った。

一緒に暮らせるのか?

結婚式を計画するのか?

相手の家族と上手くやっていけるのか?

子どもはできるのか?

 

彼女にとって、それは幸せなのか?

 

こんな不確かな気持ちで、一人の人生を背負う覚悟はできなかった。

子どもができたら、その分の人生もだ。

時間も金も人生もすべて捧げる覚悟は、俺にはなかった。

そんなの、俺の望みじゃない…。

 

結局、彼女とはそれで終わりにした。

1年も無駄にさせてごめん、と思った。

1日でも早く、誰かと幸せになって欲しいと思った。

 

そしてやっぱり、俺も幸せになりたい。

そのためには、自分に正直になって、勇気を出して踏み出さなければならないと思った。

彼女のプロポーズが、ゲイ自認のきっかけになった。

 

もしもゲイじゃなかったとしても、きっと結婚してなかったと思う。

あのとき頭の中を駆け巡った未来像は、ゲイとか関係なく恐怖そのもの。

世の中のお父さんって、妻や子どもの人生を背負っていて凄いなと思う。

既婚でゲイの方はどんな折り合いをつけているのか…人それぞれだとは思うけど、いろんな苦労をされているんだろうとお察しします。

 

私も40代半ばになり、少しは大人になりました。

今は、誰かと一緒に暮らす人生もありかな、と思い始めています。

でも、相手はやっぱり男がいいな(笑)

 

それでは、また!